2017年5月8日月曜日

「LUMIX DC-GH5」実践撮影

  夏まで待てばいいのに・・・「LUMIX DC-GH5」以下DC-GH5は発売当初は一時品不足になりましたが最近は各ショップに「在庫有り」の表示を見かけるようになると、物欲を抑えきれずにポチってしまいました。
「DMC-GH4」と画質等の比較検証するまでもなく見ただけで明らかに精彩感が別次元のレベルです。
4K/30pのカクカクとした動きに目に慣れているせいか、4K/60pの映像の滑らかさと4Kモードにすると画角が望遠寄りにシフトしていた従来機と異なりイメージセンサーによるボディー内の手振れ補正をONにしない限りは、従来の弱点と思っていた望遠側に画角が切り替る不満点が解消されたことは歓迎すべき点で技術の進歩を感じます。
購入早々ファームウエアーが提供され、追加された1080/60p 4.2.2 10Bitで撮影した映像を編集をしたら4GHzの6コア12スレッドのCPUでも重い・重い・の一言・・これが4K /60p 4.2.2 10Bitであれば編集は更に激重になるのは明らかですが、今のところ、そんな映像の需要があるとは思えません。

 毎年4月29日は市内の御幸祭の収録を主催者から有難いことに一年前から「来年もお願いします。」と撮影を依頼されており、DC-GH5による撮影で報酬を頂ける最初の出番となりました。
「DMC-GH4」を2015年12月に入手してからは、同様の撮影依頼には4K/30pで収録し、とりあえず情報量を詰め込んだ映像ソースをFHDサイズのプロジェクトの中で後からズーム、パンなど少し変化をつけた編集で仕上げていました。
 
 今回の収録は祭りを演じる全員が主役であり、そばで見守る実行委員のすべてがエキストラからの撮影依頼であることも考慮すれば、当日密着取材に来ていた地元のケーブルテレビ局や地方局のニュースソースを撮影するカメラマンと同じ立ち位置や手法などでは通用しないと勝手に考えています。
何度も書いていますが、当事者と第三者では鑑賞する視点が全く違うことを考慮して撮影する!今撮影している映像を誰が何のために見るか?・・常に考えていないと的外れな勘違い作品になりかねないと個人的に感じています。

例えば、祭りの撮影で「失敗した部分をカットします。」と申し出ると「何故?失敗したか原因を究明したいのでカットしないでくれ」そんな建設的意見を聞くと、見せ方も異なって当然だと考えさせられます。

 映画やドラマの世界ではないので背景をボカした表現ではなく、何時、何処で、誰が、何をしたか?克明に撮影しストリー性を待った編集、このような記録に適したのが4K収録だと思います。
音楽番組を見ているテンポのいいアップ、クレーン、など秒単位で目まぐるしい場面の切り替わり?・・個人的に「perfume」の3人がフレーム単位でシンクロしたダンスパフォーマンスが好きで、これも曲目によっては目玉でもあり完璧にシンクロした3人の動きを見たいと思っていても音楽番組で見せてくれるのは数秒でアップの映像が多く、ひねくれた見方をすれば一人アップすることは他の情報を切り捨てているわけで、演じる側と見る側の思惑は一致しているのに、それを見せる側が映像技法に凝り過ぎて本当に見たいものが見られない悲しさ、HDとは比較にならないほど圧倒的な情報量がある4Kで撮影・編集をするようになり色々考えさせられます。

DC-GH5について感じたことを少し書いておきます。
 今回の撮影モードは[4K] 3840×2160、59.94p、150Mbps 4:2:0、8bit LongGOP、MOV形式でDVDとBlu-ray納品には十分すぎるモードで編集は「Adobe Premiere Pro CC 2017」で編集しましたが、6コア12スレッドのCPUではサクサクと編集でき、Intel NUCで4コア8スレッド CPU i7-6770HQ 、GPUは内臓Intel Iris Pro Graphics580環境でOpenCLのMercury Playback Engine-GPUアクセラレーションで問題ないレベルで編集に耐えられ、「Adobe Premiere Pro CC 2017」は昔に比べたら随分と軽快に動作するようになりました。例により編集完了画面のスクリーンショットです。

◆リレー記録は便利
DC-GH5からSDカードスロットはリレー、バックアップ、用途別に振り分け記録の3モードから選択でき、過去にSDカードに記録できなかった経験はないので2枚のカードに交互に記録するリレー記録を選択し、発表会などの比較的長回しの収録中にカードの交換タイミング神経を使う必要がないのは思った以上にありがたいものです。

◆バッテリークリップは必需品
GH4はバッテリーの持ちがよく更にバッテリークリップを使用していたのでバッテリーの持続時間に無頓着でよかったのですが、DC-GH5はGH4に比べ4.2.2 10Bitやボディー内5軸手振れ補正など使用するとバッテリーの消耗が激しくなるのは理屈的に想定内で交換のタイミングで神経を使いバッテリークリップの必要性を痛感しました。
それでも収録時間は3時間ほどになりましたが新品の純正バッテリー2本で間に合い4K/60p、4:2:0、8bitの記録ではバッテリーは持ったほうだと思います。

◆メモリーカードに要注意
 4K、59.94p、150Mbpsは18.75MB/s以上の書き込み速度のSDカードであれば理論上記録できるはずで25MB/sの書き込み速度がある、こちらの記事にした「Transcend microSDXCカード 64GB」を当初使用していました。
この記録速度では録画を一時停止したら書き込みにタイムラグが生じるのは承知の上ですが、SDカードには個体差があり1枚だけ記録容量が満杯に近くなると書き込み速度が10MB/sまで落ちこみ「転送速度が間に合わない」の警告が表示され録画停止の繰り返しで焦りました・・・何のためのリレー記録か?このようなケースでは録画が停止することなく次のカードに記録出来たら有難いと痛感しました。

◆USB Type-C端子は装着されたけど・・
 USB Type-Cの端子が装着され本体に装着したバッテリーが充電が出来たり本体に電源を供給、映像出力用Thunderbolt 3など、コネクタの規格上は可能なはずですが、現時点でそこまで技術を求めるのも酷な話で数年後発売されるであろうGH6に期待することにします。


DC-GH5の電源を入れてUSB Type-CケーブルでPCと接続すると外部ドライブとして認識されます。

 外部ドライブとして認識すればSDカードを取り外してカードリーダーから読み込む手間が省けますが、肝心の転送速度が30MB/sでUSB2の転送速度でタブレットやスマホでもありがちな格好だけUSB Type-Cで中身はUSB2規格でしょうか?

 USB3のカードリーダーで転送すればカタログスペック通りの速度が出ます。この速度差が面倒でもカードリーダーにSDカードを差し替へて転送するか、本体から直接転送するかでで時間差は歴然で64GBのファイルの転送するには結構な時間を要し、結局この端子は何のための使うの?
電源・充電には使えない、転送に時間がかかる・・個人的には写真の転送ぐらいしか思いつきません。

 久々の書き込みでブログの更新をサボってばかりで申し訳ないと思っていますが、今のご時世では個人のブログでも記事の正確さに気を使っており、自分で検証したことだけを書き込むことにしていますが、この記事はあくまで個人的な独断と偏見です。

1 件のコメント:

  1. USBを使ったデータ転送の件
    全く同感です。
    WEBで仕様を見ると「Super Speed USB3.1 GEN1 Type C」が記載されています。
    メーカーに問い合わせ所、問題意識はないようで、仕様とのことでした。
    現状は「看板に偽りあり」だと思います。
    FWでの改善があればいいですね。

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